所得税は1〜12月で計算しますが、健康保険は将来についてを見ます。そして、年収130万円を超えるかどうかが基準です。ですから、あるＯＬがいたとして、収入がどれだけ多くても結婚して無職になって収入が無くなったとたん、すぐに旦那の扶養に入れるわけです。
　
　健康保険には、政府管掌保険と会社企業体の健康保険組合、（それと、国民健康保険）がありますが、大体、基準は同一です。ただし決定権はそれぞれが持っていますので最終的には各組合が個別に決定します。


　●年収130万を将来で見るとはどういうことか？

　アルバイトでも、時給1000円で月100時間なら月額10万円なので年額120万。これはＯＫ。でも、『来月からずっと月120時間以上働いてくれ』、と言われたら、その時点で健康保険の扶養ははずれます。
　ま、アルバイトやパートは、「先月はああ言ったけども・・・」なんてこともありますし、正式に言われた時や書面（契約書）で残ったような場合、すなわち、将来に向かって年収130万を超えることが確実になった場合に扶養をはずれることになります。もちろん、月額12万で１年間派遣されると決まった、というようなものも含みます。

　ちなみに、親を扶養している場合は、この130万が180万（親が60歳以上、かつ、被保険者の年収の1/2未満）になります。つまり、年金180万以上の親は扶養にできません。
　そして、扶養の範囲は、同一世帯が原則ですが、配偶者、直系尊属（親）、子、孫、弟妹については同一世帯でなくても良いとなっています。（政府管掌保険）

　社会保険の扶養をはずれるということは、自分で「国民健康保険」と「国民年金」に入ることを意味します。これは正直、税金よりも深刻なデメリットとなります。
　
　●国民健康保険
　では、追加で払うことになる国民健康保険料はいくらなのか、、、、これが答えられません。なぜかというと、各自治体で決めているからです。一般には前年の収入に対して保険料を納める計算方法がとられています。
　ただ最大値はわかります。国保の保険料の最大は大体60万円強（年額）（国保約53万円、これに40歳以上だと介護保険9万円）です。　年収140万なら、たぶん国保は年間20万円弱くらいだと思います。

　●国民年金
　次に国民年金は？
　国民年金　月約14000円です。年額にして約17万円。

　　※政府管掌保険と会社の健康保険組合でもなく、もともと、国民健康保険
　　　（国保）の扶養者である場合は、その年はあまり影響しません。
　　　翌年度の保険料の計算時に所得分上乗せされて計算されると言うこと
　　　になります。（国民年金はすでに入っているはず、もちろん、免除等を
　　　受けている場合はこれがはずれることがあります。